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▼入試体験記&アドバイス〜その5

というわけで、「在学生からのアドバイス」最終回です。

今日は歴史遺産学科と美術科洋画・彫刻・工芸各コースのよくばりセットをお送りします。

歴史遺産学科
○小論文は基本通りに書けばよいものではない。基礎的な小論文の書き方だけを覚えてはならない。地元の歴史遺産や文化的景観、そして歴史遺産に関する記事に目を通し、自分なりの考えを養うことが必要である。

○私は貴学から届いた入試問題の解答集を見て、歴史遺産学科の出題傾向を調べました。私が受験した歴史遺産学科では例年文化財の保存問題に関する新聞記事等の資料から出題されていることが分かったので、インターネットで文化財関係の記事を検索して読んだり、図書館や書店で関連する本を探して読んだりしました。そして、自分なりに、文化財の保存問題を見つけてそれについて小論文を書き、担任の先生に添削していただきました。試験当日の小論文は、練習したもののなかには無い題材でとても悩みましたが、読んでいた本の内容と絡めて、なんとかまとめることができ本を読んでいてよかったと思いました。私は、芸工大を受験することに決めたのが入試の直前だった為、小論文対策にとても焦ってしまったので、日頃から本などをもっと沢山読んでおけばよかったと少し後悔しました。確かに、文化財や歴史関係の事には興味があったので普段から少しずつ読んだりはしていたのですが、小論文対策の時に色々調べたりする中で、まだまだ勉強不足だったなと、痛感しました。読んだ本は面白い内容のものが多く、中にはトリビアになりそうなもの(決してムダ知識ではないですが)もあり、思わずへえと言ってしまいそうなものもありました。これから、勉強していく上で為になることも数多くありました。従って、これから芸工大を受験する人にアドバイスするとすれば、日頃から本や新聞を読むことと、ただ読むだけでなく、その事柄に対する自分の考えを持つことが大切だと思います。

○小論文は芸工大を受験すると決めてから図書館に通い、歴史や文化遺産に関係する内容を選び、要約を行ったり、ジャンルに合った本を読むことをしたりして、十分に対策した。専門的な知識、自分の進路に対する明確な考えを持つことが大切だと思う。

○歴史遺産学科の試験の小論文対策として、まず地元の歴史や有形・無形の遺産や自然をとにかく調べました。そこで現状や良い点・問題点を自分の言葉で表現する練習をしました。博物館にも足を運び様々な資料を見ました。遺産に関する新聞記事や雑誌などをたくさん読み自分なりに理解することが大事でした。つまり、歴史遺産に対する愛情を自分の言葉で表し、文章を見る人に明確に意見を伝え、論旨にそって答える練習をたくさんしたほうがいいです。

○過去問の小論文を何度も書いて、担当の先生にチェックをしてもらった。最初は頭が真っ白で文にならなかったが遺跡見学や博物館見学を通して徐々に自分の考えを磨くことができた。説明会やオープンキャンパスにも参加して新しい発見をすることができた。だが、科目勉強がなかなか成果がでず、小論文も自信たっぷりとまではできなかった。当日は自分のすべてをだすつもりで受験した。そして合格発表日まで本当につらい気分がした。合格することができてとてもうれしい。


美術科洋画コース
○目標は高く、自分にきびしくひたすら努力、自分ときちんと向かい合ってデッサン力をつけること。道具になれておくこと。5時間での油彩は特殊。時間配分も考えて。
リラックスして、いつもどおり描くこと。

○私は実技試験そのものに不安はなかった。ただ自分に自信がなかった。必死になればなるほど自信をなくしていった。美術の先生の言葉なんて耳に入れたくなくって無視した。実技練習も毎日毎日上手くなっていけば幸せだし、受験生はそうあるべきだとさえ思ってた。でも実際はそうはいかなくって、そんな時美術の先生が正面から向かい合ってくれた。
「毎日上手くいかなくてもいい。全てが上手くいくなんて思わなくてもいい。昨日より1つでも何かができるようになる。それだけでいいんじゃないかな。先生を信じて。」と言ってくれた。
それからは先生を少し信じてみるようになったら不安も自信のなさも不思議となくなった。受験中はとにかく楽しく、いつもの通りに、いろんな人達への感謝をモットーに作品を作った。
受験で私が学んだコトは人を信じる。自分を信じる。だったと思う。

○デッサンの基礎的な技術面ではもちろん日々の努力で実力をつけ、さらに自分なりの個性や描きたい所をどう見せるかなど、研究し絵を磨く!!つねに1つだけでも目標をもちそれが伝わるくらいがんばることが大切だとおもいました。あとは当日の気合い!!ためになったのは去年とかの合格作品が見れたこと!

○私はAO型入試から洋画コースを受験しましたが、合格したのは一般入試の前期です。2度落ちて、3度目に合格しましたが、助けてくれたのは多分、高校2年生の夏から始めていた実技の勉強の経験だと思います。私も何度も挫けてしまいましたが、チャンスは何度もあるので、地道にコツコツ頑張ってほしいと思います。

○写実力(描写力)は必ず必要になってくることなので、しっかりデッサンやクロッキー等をして描写力をつけておくこと。全体として、生活のリズムを作ること。ちなみに私はPM11:00に寝てAM5:00に起きる。というサイクルで生活していました。生活にリズムができると、体の調子もよくなり、絵や勉強にも集中できます。(原則として、三食きっちり食事をとり、睡眠時間をしっかり確保すること。)朝食をとると、とらないときにくらべて、頭の回転が2倍も速くなるらしいですよ。最後に、試験時間にあわせて、実技の練習を何回もやっておくことが大切だと思います。

○昨年度合格作品参考例は絶対見た方がよい!(全部の入試において)また、本学説明会・オープンキャンパスでの入試課の人や教授方の話は絶対参考になるので実際にキャンパスに行って聞くことをオススメします。そして、1番は、あきらめないで何度も受験することです!本当に受験を考えるならば美術予備校(私は洋画だったので)に通うことも考えてみてはいかがでしょうか。夏期・冬期でもかまいません。実力や経験の高い先生の指導はとても参考になり、予想以上に実力がつくはずです。(個人的なエピソードになりますが、私はずっと東北育ちで都会の東京の美術の予備校に通うことを怖がっていました。ところが一般入試を前にどうしても実力がうまく身につかず、東京にいる姉のアパートで下宿しつつ、3週間通いました。冬期と初めての都会での生活で2週間は風邪をひき、駅でまよったり、予備校での講習で、どうしたらうまくなるだろうと本当に考えたり、たくさん悩みました。しかし講習の内容はかなり濃く、しかも周囲の同じ美大への受験生の作品は大きな影響力を持ち、「自分もがんばろう」と思わせます。そして一番先生の言葉で残っているのは「ヘタクソでもいいから言いきれ!」です。)一生懸命は必ず合格へ導きます。受験生のみなさんがんばってください。

○高3の秋に受けることを決意し、それまでデッサン中心に練習していて油絵も使い方がメチャクチャで間に合うのか!?という気持ちでしたが、とにかく描きました。はじめの方は要領がつかめず1枚描くだけでも悪戦苦闘でも、描くごとに少しずつ確実に変化していきました。実技は練習あるのみだと思います。あきらめずに練習することが大事なんだなと実感しました。やっと自分らしいと言える絵の調子ができたときに思いました。あとは練習として描くときも楽しむことで絵もどんどん良くなったように思います。

○面接は少し考えていたけれどその場で思ったこと、感じた事を素直に言おうと思っていたが、少し緊張していたせいか、上手く自分の伝えたい事が伝わらなくてとんでもなくトンチンカンな答えを返してしまい、大学の先生に笑われるし、もう落ちたと思った。もう少し自分の言いたい事はまとめておいた方がよいと思った。絵の方は部活が毎日あって描いていたので自画像などは部活で先生にアドバイスをもらって描いた。先生にはやはり最後までいまいちと言われ続けた。私自身完全に納得のいく作品が描けたわけではない。だからこの学校に入れてしまった驚き、そして喜びは計り知れない物だった。私みたいな半人前を入れて下さった先生方に感謝し、と同時にこの生徒を選んでよかったと、技術はまだまだだけれど人一倍努力する人間になりたい。そして努力すると共に本当に技術もつけていきたいし、一番上手くなりたいとも思っている。けれどそれはこれからの私自身の努力にかかっているので言葉だけに終わってしまわないように、やっていない時に誰かに叱ってもらいたいし、友達同志一生懸命やる雰囲気を作ってみんなと共に絵も心も成長させて行きたい。

○とにかく「絵」は、よく「見る」こと。(僕も「見る」ということに関してはまだまだたくさん勉強しなければならない。僕は「見る」という重要なことが、他の人より欠けていたように感じるから。)


美術科彫刻コース
○私の場合は、高校に美術科はあるものの、私はそこへ入学できず、普通科(進学)での合格だったので受験勉強はとてもきついの一言だった。1年〜3年までの高校の授業のカリキュラムに『美術』の授業が一回も入らなかったので、授業でも美術をすることはできませんでした。本格的に美大へ行こうと思った時は高2の秋。先生には少し遅すぎだと言われ、部活よりも絵を描く事に専念しました。放課後は、美術科のアトリエに通い、毎日、8時くらいまでデッサンをしました。朝も早く行って、授業がはじまるまで一人でアトリエでデッサンをしました。それまで思っていた美術が楽しいと思えなくなり、正直向いてないのかなと悩みましたが、そんな甘いもんではないと自分に言いきかせ、夢中でデッサンをしました。だんだんデッサンのコツをつかむと『楽しい』と思えてきて、だんだんうまく描けてくると、『超楽しい』と思えるようになり、もっと写真みたいに、もっと本物近づけるために、もっとまるでそこにあるかのように、つかめる位にと思えてきて、『超超楽しい』と思えてきて、デッサン1つでも作品として愛着が沸き、もっとうまくなろうという向上心までも手に入れることができました。はっきり言って自分のレベルは低いと思いますが、日々うまくなってると自分に言い聞かせ頑張っています。受験はAOだったので学科の試験はなく、正直、絵だけ勉強できたのでAOで良かったと思います。実技対策としては、とにかく描く、描く描く…だったので対策っていう対策はなかったです。あと、うまい人のデッサンを研究する事。 オープンキャンパスには来てよかったと思っています。山形ってどこにあるんだろう?って思っていたし、パンフレットだけでは、つかめない情報もあります。自分の場合、大学案内のパンフレットをすみからすみまで読み、実際大学へ来てみると写真で見たあの景色が…建物が…教室が…!!って感じでまるでディズニーランドへ来てしまったような、わくわく感もありました。この人見た事ある!!って思えたり、写真で分からなかった情報も得る事ができ、オープンキャンパスに来てよかったと思えました。なので、もっとオープンキャンパスに来るようにした方がいいと思います。

美術科工芸コース
○自分は自分。他人(ヒト)は他人(ヒト)。周りを気にして自分を見失うことが一番こわい。だから自分を信じることが一番大切ですね。

○美大受験は容易ではないと思います。特に毎日が勉強や部活におわれている現役生にとっては困難な道だと思います。一番必要なのは精神的な強さや前向きさ、向上心だと私は考えます。常にチャレンジ精神を持つことが、少しではあるけど上達の速さと関係してくるのではないでしょうか。技術がついていかない所は気合いと根性でカバーできます。具体的な対策として試験で出題の可能性がある事は一通りやりました。入試対策といっても楽しむことを忘れてはいけないと思います。画面にそのまま表れるので。普段からものをよく観察する事を心がけるといいと思います。なにげなく見てたものでもいろいろな発見があっておもしろいし、勉強になります。季節ごとのセミナーや試験直前にあるセミナーに行くこともお勧めします。他の人が持参した作品を見る機会もあるので、知らなかった事を知るチャンスだと思います。

○推薦入試では、実技の練習はもちろんだが、面接の練習もしないと、本番でふっとんでしまいます。

○試験の2ヶ月前に受験を決めた。毎日放課後、美術室でデッサンや造形を先生に教えて貰った。大事なのは、試験当日、自分らしい作品を作ること。

○すぐ粘土をさわらず、モチーフからイメージしたものを描くことからはじめました。描くことで、何通りかのイメージをつくることができました。イメージが出来てから粘土に触れましたが、そのことでらさにイメージを膨らますことができました。時間の配分なども身に付けた方が良いと思います。身体で時間を覚えられると制作していても焦ることが少なくて済みます。オープンキャンパスに参加したことによって、芸工大で学べることや、先生方、在学生の方のことを身近に感じることができました。そして「自分が芸工大生になったら、ここに居ることができるんだ」と思うことができました。いろいろ悩んでいる時期でしたが、オープンキャンパスに参加したことで、その迷いもふっとびました。



本学の現1年生から入学時に協力をもらった「受験生へのアドバイス」は以上です。
(忘れている学科・コースはないですよね・・・)

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