▼驚天動地2011/03/26 09:16 (C) ぶっくぶくの部屋
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言われそうだが、あえて。
(そういう非難にはオレなりに大反論もあるのだが、
まあまあここはおさえて)
驚天動地「きょうてんどうち」
地が動き天が驚く、つまり天地がひっくりかえるような驚き。
この言葉がぴったりのここ2週間だった。
読みかけの本も3月10日からそのまま。
かれこれ2週間以上も本を読む気になれなかった。
ずうっとテレビにくぎ付け。
正しい報道は、世の中を是正・修正していく働きがあるんだなあ
と少しばかり実感した次第。
File No.222
『深夜特急5 トルコ・ギリシャ・地中海』沢木耕太郎(新潮文庫 438円)
オススメ度★★★★☆
昨晩は久々に寝床読書。
沢木青年の旅もいよいよヨーロッパに入った。
本編の特長は、随所に「旅論」が出てくること。
国情混沌としたインドや中東を抜け、安定したヨーロッパに
入ったことで余裕が出てきたのか…。
青年沢木はあえて言う。
「旅は人生に似ている」と。
湧き立つような興奮の毎日だった旅の始めに比べ、今はそんなに
興奮をおぼえなくなったと。
旅も人生も何かを失うことなく前に進むことはできない。
だから、旅は人生に似ているのだ。
確かに、旅を人生にたとえたり、歴史上の人物を会社経営者に
なぞらえたりすることは、沢木の感性ではまずあり得ないこと。
オレもそういうことは面映ゆすぎてキライだ。
そういう類のことを言う人に会うと、
「マジかよ、はずかしくないのかな」と心の中で思ってしまう。
だけど…
沢木の「旅は人生に似ている」には、その理由の源や、自ら実体験
してきたことの重みもあって、なぜか共感をおぼえる。
人は40歳代50歳代と進むにつれ、人生について考えるように
なると言うが、沢木もそうなのだろう。
なぜか?
それは、沢木が旅したのは26歳の時だが、この『深夜特急』を
まとめたのは10年以上も後のことなのだ。
旅の熱に浮かされるがままに書いたのではなく、少し冷静に
なってから、当時の自分の心の動きを遠距離から眺めながら
書いている。だからこそ、オレは面白く感じる。
理屈っぽい旅論だけでなく、本編では、青年沢木のおちゃめな
行動もいろいろ出てくるので面白い。
例えば、ギリシャのアクロポリスの丘に入る時に、インドで
作ったニセ学生証を提示して一蹴された話とか…、けっこう
笑える。
いよいよ次は『深夜特急』の終着駅だ。