ヤマガタンver9 > 最上を退去した佐竹内記と一族の仕官先 【八 羽州を離れた「さむらい」達を想う】

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▼最上を退去した佐竹内記と一族の仕官先 【八 羽州を離れた「さむらい」達を想う】

最上を退去した佐竹内記と一族の仕官先 

【八 羽州を離れた「さむらい」達を想う】

 佐竹内記を棟梁とする佐竹氏の一系を追う作業も、これ以上、進展することは難しいと思う。しかし、少しは納得できる読み物として、受け入れて貰える可能性があれば幸いである。
 最上氏旧臣の佐竹内記と、その流れを引く者達の、異郷の地で再出発を余儀なくされた原因を、ここで追及するのは本意ではない。佐竹氏一系のその後を追い求め、それが最上の「さむらい」の一つの生き方だとして、人々の語りの中に織り込まれていけば、広く最上義光を頂点とする最上氏研究の一助になるのではないか。それが主たる目的なのである。元和八年(1622)八月、最上氏解体により各地に散った旧臣達の、それぞれ歩んで行った道程は平坦なものではなかったろう。
 この内記から始まる佐竹氏一系の、その調査の基となった『親類書』と『佐竹家譜 元小泉』が無ければ、最上の一つの「さむらい」の系譜を、捕らえることは難しかったであろう。特に『佐竹家譜 元小泉』は、後裔の一人である佐竹繁保さんの提供によるものであり、ここに改めて謝意を表する次第である。

終り

主な参考文献
『巌有院殿御実紀巻五十五』
『垂憲録・垂憲録拾遺』
『予陽叢書』(「松山叢談」)
『愛媛県史・近世上』
『三重県史・資料編近世』(「松平家家譜」)
『ふるさと阿波107号』
『佐竹家譜 元小泉』
『芝山町史・資料集4』
『松尾町の歴史』
『掛川市史・中巻』
『上田藩の人物と文化』
『岩槻市史・近世史料編3』
『長野県史・近世史料編1』
『信濃24巻11・12号』(「上田藩の家臣団編成」)
『岩槻市史料・9巻』
『上田藩松平家物語』
『阿部家文書』
『阿部家史料集』
『国史学会・101号』(「忍藩阿部氏家臣団の形成」)
『研究資料集10号』
『山形市史資料51号』
『中津藩史』
『大分県史・近世編2』
『中津藩史料叢書』
『中津藩』
『駒沢大学史学論集・11号』(「柴橋文書」)
『成田市研究・7号』(「佐倉藩掘田氏家臣団の形成と解体」)
『成田市史・近世編史料集1』
『譜代藩政の展開と明治維新』
『佐倉市史・1』
『佐倉市誌資料・2』
『千葉県史料・近世編』(「佐倉藩紀氏雑録」)

■執筆:小野末三
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2011/04/21 10:11 (C) 最上義光歴史館
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