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▼旧仮名づかいと新仮名づかい

短歌には、ひらがななんだけどどうやって読むんだろう?と思ってしまうような書き方を見かけます。それが旧仮名遣いです。新聞や雑誌などでは通常使われない昔の書き方ですね。

例えば、会津八一さんの「くわんおん の しろき ひたひ に やうらく の かげ うごかして かぜ わたる みゆ」といった具合。

漢字で書いてしまえば、「観音の白き額に瓔珞の影動かして風渡る見ゆ」となります。「ちょうちょう」を「てふてふ」、「おとめ」を「をとめ」と書くのが旧仮名づかいです。

それに対し、新仮名づかいは小原榮三さんの「子は巣立ち妻は還らず周りにはだあれもいない羊雲浮く」といった具合。一般的に使っている書き方ですね。

そして、どちらの言葉づかいを選ぶかですが、これは作者の自由です。しっとりと雅なイメージをだすために旧仮名づかいで書くもよし、さっぱりと読みやすい新仮名づかいで書くもよしです。

この講座は「かんたん」と名がつくくらいですから、初心者の方は新仮名づかいで自由に作るといいかもしれませんね。

ただし、仮名づかいの混用はよくありません。一首の仮名づかいはもちろん、歌集の場合も統一するのが一般的なようです。
2006/01/09 15:52 (C) みそプロジェクト
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