▼工作機械「工具研削盤」2007/04/09 07:43 (C) ものづくりノート
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どんな精度の機械でも、最終的に仕事をするのは刃物。
どんな腕の良い職人さんのいるお寿司屋さんでも、刺身を切るのは刃物。
どんな腕の良い職人さんが「かんな」をかけても、削っているのは刃物。
つまり刃物はどんな場合でも大事なのです。
宮大工などのお話を聞くと、「かんな」をかけたときの切りくず、最も薄いので2〜3/1000ミリだそうです。
そこまでゆくと木の細胞をむしりとらずに加工することになるので、腐らないし水も弾くとか。
当然刃物を研ぐことが最大のポイントになります。
またお刺身を切るときも、きれるのと切れないのでは食感が変わってしまい、味が変わって感じると聞いたことがあります。
どっかの料亭の板前さんの包丁は研いで研いで短くなったのをまた使っているとか。料理の世界でも刃物がポイント。
さて木よりも重く、刺身よりも硬い金属を削る場合には、尚更のこと刃物が重要です。
新品の刃物は最近物凄い勢いで種類が増えてきており、用途に合わせた使い方が出来る様になってきた反面、種類が多すぎて何をチョイスしたらいいのかが判らなくなってきています。
もっともっと刃物の勉強をする必要があります。
さて新品の刃物でも、当然の事ながら使えば切れ味が悪くなります。
でもその度に新しいのを使っていたら、刃物やさんばかりが大笑いになってしまいます。
切れなくなった刃物を、精度にあわせてですが、「最研磨」を社内で施して使用します。
写真はそのための研削盤。
新品までの精度や切れ味は臨むべくもないのですが、工夫次第で色んな形のエンドミル(フライス用の刃物の事)が作れます。
お寿司屋さんや、大工さんの様に我々の業界でも自分で刃物が研げないと一人前とは言えません。
昔はそれこそ研削盤など無くて、グラインダーと砥石で研ぎました。
今そういう事をしなくなって、研ぎ方も一定してきていますが、本当にこれでいいのだろうかと思ったりします。
金属といっても種類があるし、粘りっこイのとか硬いのとか。またボソボソするのとかサクサクとか。
それらにあわせて刃物を自分で研ぐのも楽しいです。
結局は楽しさの中に工夫があって、その工夫が巧く行ったらまた楽しいと。
楽しくやっている人にかなう訳がないというのは本当かもしれないです。
モノづくりは楽しいぞう!
今日も皆で楽しくものづくり。頑張ろう。