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▼縁を断ち切る

縁を断ち切る/
 こういう仕事をしていますと、お参りも縁なのだとつくづく思うことがあります。縁がなければなかなかお参りもできないものです。仏教ではこの世界はすべて縁によって成り立っていると教えています。人と人との縁によって成り立っているのが私達の生活なのではないでしょうか。
 

 
 縁によって人と出会っては、相手に対して愛情や怒り尊敬や嫉妬といった様々な感情を抱きながら付き合っているのではないでしょうか。喜怒哀楽を繰り返し、ケンカをしては仲直りをしてまたケンカをする、そういうものなのかもしれませんね。
 


 私は人間にとって一番恐ろしいのは無関心になってしまうことだと思っています。自分と結びついているであろう、たくさんの縁を自ら断ち切ってしまうのが無関心ということなのかもしれません。無関心とは自分の喜怒哀楽を否定することだと思うのです。それは自分の心を否定することであり、自分という人間を否定することでもあるのかもしれません。
 


 私達は様々な出会いによって自分の心の世界を広げていきます。自分の心が広がれば広がるほど、そこからたくさんの喜びや充足といった人間的な豊かさを収穫できるようになります。私たちは心の開拓者なのではないでしょうか。自分の心を広げていくために日々の縁を大切にしたいと思います。



今日の写真
 たくさんの小さなの花が咲いていました。私達もこの花のようなものかもしれません。社会という植木鉢の中でみんなで生活しているのです。社会の枠の中でしか生きられないからこそ、一人では生きられないからこそ、まわりに関心を持ち楽しく生きていきたいものです。

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