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●次年子カブDVDのリリース!
<次年子カブDVDのリリース!!>
 大石田町教育委員会教育文化課・生涯学習グループの職員の方から情報をいただきました.大石田町次年子で継承されてきた在来の「次年子カブ」を広く紹介するために,北村山視聴覚センターが昨年度,DVDビデオ「次年子カブ〜古くから受け継がれてきた在来作物〜」(14分)が制作しました.なお,在作研はこの制作には関わっていませんが,県内の在来作物の活動を広く知ってもらうために,ここで紹介させていただくものです.
 このDVDは2012年1月21日に山形市遊学館で開催された「第60回山形県自作視聴覚教材コンクール中央審査会・発表会」の社会教育部門で,最優秀賞を受賞したそうです.
 DVDは北村山視聴覚センター(村山市役所隣接)で鑑賞できるほか,大石田町教育文化課・生涯学習グループ(0237-35-2111内線414)では貸し出しを行っているそうです.山形大学農学部の図書館でも鑑賞できます.
-------以下,次年子カブについて-----------------------
<次年子カブは存続の危機にある>
 高齢化が進んで次年子カブを栽培する人自体が減っているのに加え,伝統的に食べて来られた方でもカブがひときわ硬いために,歯が弱った高齢者は在来の次年子カブを食べなくなっているそうで,ますます次年子カブは存続の危機に陥っています.
<大石田の若い人々や地域の料理人の腕の見せどころ>
漬物で食べられてきた次年子カブですが,本来の漬物の継承はもちろん大切ですが,今の若い世代が食べたい!と思う食べ方の開発も大切だと思います.
 赤さが際立つから,彩りにはピッタリ.生で硬いから千切りにすればシャキシャキ感もあるし,ピリリとワサビのような辛みもある.だから,サラダのアクセントにいいのではないでしょうか.高齢者でも食べやすいようにボルシチのように軟らかく煮て食べるとか,いろいろ楽しく食べ方を考えて,食べてくれる人を増やす必要があります.
<次年子カブは健康維持に優れる?!>
 普通の赤カブは切っても赤いのは外側の皮だけですが,次年子カブは,山をはさんだ隣の集落である舟形町に継承されている在来の「西又カブ」と同様,断面の中まで淡く赤いのです.県内あるいはおそらく日本全国で最も赤い(アントシアニン含量が高い)貴重なカブなのです.一度消滅してしまえば,新たに作り出すことはできません.
 アントシアニンはポリフェノールの一種で,さまざまな生活習慣病を引き起こす原因となる酸化物質の力を奪う能力(抗酸化力)を持つので,健康維持の効果も期待できます.実際,H23年度の山形大学農学部で行われた在来作物の高度化利用研究事業で江頭が調査した結果でも,非常に高い抗酸化力を示しました.
<次年子カブを次世代に>
 次年子カブが無事に次世代にバトンタッチされることを祈ってやみません.

画像 ( )
2012.04.02
(C)山形在来作物研究会

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